第102回 【FF-TCG ChapterⅧ カードプレビュー - 第3回】 『FINAL FANTASY Ⅸ』-

Chapter Ⅷのプレリリースパーティーを目前に控え、Chapter Ⅷプレビューもいよいよ最終回となりました。今回はChapter Ⅳ以来1年ぶりの収録となった「FINAL FANTASY Ⅸ」から主人公ジタンとヒロインであるガーネット(ダガー)以外のキャラクターを紹介していきたいと思います。ジタンやガーネットだけでなく、サブキャラクターそれぞれの背景や心情も深く掘り下げられた「Ⅸ」。『FF-TCG』ではどのように再現されているのでしょうか。

パーティーメンバーその1~ビビとスタイナー~

ビビはひっこみ事案で心やさしい黒魔道士の少年。彼の物語はアレクサンドリアに観劇に行った際に騒動に巻き込まれ、ジタンと出会うところから始まります。

黒魔道士として高い能力を持つ一方で自分の正体について思い悩むビビは、ジタンたちとの旅でさまざまな人々や出来事に触れることで心の成長を果たしていきます。

やがて訪れた黒魔道士の村で、彼はみずからの来歴と真実に向き合うことになります。そして過酷な運命を受け止めて、受け入れる――。エンディングでの彼の言葉に涙せずにはいられなかった人も多かったのではないでしょうか。

FF-TCGではトランスすると使える『W黒魔法』を再現しています。うまく使えば2体倒せるなかなか強力な能力ですので、火属性の新たな常連バックアップになりそうな予感がします。

そのビビとセットで使用したいのが、【8-007R】スタイナーです。原作ではビビの魔法と合わせて力を発揮する魔法剣を使用しますが、このカードはそれを全面的に打ち出しています。スペシャルアビリティ『フレア剣』はビビがいないと使用することができませんが、オートアビリティでビビを持ってこられるので比較的発動しやすいはず。その柔軟な能力は、まるでアレクサンドリアでプルート隊隊長を務めていたときの彼ではなく、旅をする過程で成長した彼の姿のようです。

パーティーメンバーその2~サラマンダーとフライヤ~

パーティーメンバーの中でも屈指の戦闘力を誇るこの2人はどちらも過去にジタンと出会い、そして違う形ではありますがジタンから強い影響を受けたキャラクターです。

サラマンダーは実力を持ちながら戦いを避けるジタンの考えにどうしても納得できず、ジタンを追い、そして行動をともにし、やがてそれを理解します。また、フライヤはある理由で失意の底にあったときにジタンと出会い、彼の考えと行動に救われます。

ゲームでのサラマンダーは他属性オーバードライブと単独だと能力がアップするフィールドアビリティの2つのアビリティを持っています。仲間と行動をともにし始めたときと孤高の存在だったときの2つがカードに落とし込まれています。

一方のフライヤはゲームシステムの性能再現が強調されています。ブレイクゾーンにある【ジョブ(ドラゴン)】の数に依存するスペシャルアビリティ『竜の紋章』は原作でも倒したドラゴンの数で攻撃力が変わるアビリティです。同じ雷属性である【5-111U】ドラゴンとの相性もばっちりで、実用的な能力といえるでしょう。

パーティーメンバーその3~エーコとクイナ~

エーコとクイナはどちらも特殊な能力を持っています。エーコは今では伝説とされている召喚士一族の末裔で、召喚獣を召喚することができます。6歳にしては大人びてはいますが、自分が住んでいる村にいる人間はエーコだけということもあり、その心中には寂しさと孤独感を抱えています。

そんなエーコですが、白魔法と召喚の使い手ということもあり、カードの能力もそれに準じた形になっています。オーバードライブを含めると6コストになりますが、キャラクターを直接フィールドに出せ、さらに手札に召喚獣を加えることができるので、額面のコストよりかなり得になります。

クイナは謎に包まれた種族であるク族の若者にして食の求道者で、とにかく何でも食べようとします。それこそモンスターすらも食べることができるのですが、それによりモンスターのアビリティを取り込み青魔法として使用することができるのです。

この分かりやすい特徴はFF-TCGでもしっかり採用されています。【4-089U】クイナと違い、フィールドにいるモンスターを食べることはできませんが、ブレイクゾーンにいるモンスターを食べる(除外する)ことでそのモンスターのアビリティを得ることができます。

敵対するキャラクター~ブラネ、クジャ、管理者ガーランド~

ここまではパーティーメンバーを紹介してきましたが、最後にジタンたちの敵になるキャラクターを紹介していきます。

まず、アレクサンドリアの女王であるブラネ。彼女は頭に血がのぼりやすい欠点があるものの、おおむね賢明な判断でアレクサンドリアを繁栄させていました。しかしながら夫の死により心に隙間ができ、そこをクジャに利用されることになります。

その結果、精神に変調をきたしたことにより異常な、そして乱暴な言動をとるようになりますが、本質的には王者として高い資質を持っていました。

カード化されたブラネは賢君である点がクローズアップされており、繁栄した(7体以上キャラクターがいる)国家を強くし、最期の瞬間にはガーネットやスタイナーに後を託す人物として設定されています。

そのブラネを利用し、最後までジタンたちに立ちはだかるのがクジャです。FF-TCGには今回で4度目の登場となるクジャですが、強力なオーバードライブとアクションアビリティを備えた、まさに宿敵といった雰囲気になりました。

多くのフォワードにダメージを与え、自身はCPを支払うことで強くなるという点は、原作でガイアの民を傷つけ、自身は強大化していこうとする彼そのものではないでしょうか。

そして今回最後の紹介となるのが、そのクジャ、そして主人公ジタンの生みの親であるガーランドです(FF-TCGでは名前の関係上管理者ガーランド)。テラの民の魂を管理し、魂の器であるジェノムを作り出すことができる人物でもあります。

テラ、そしてジェノムがどういう存在で、彼がどのような目的を持っていたのかはぜひ原作で体験していただきたいのですが、その生と死を超越した彼の役割は、このゲームではフォワードを除外し、それと同じコストのものをブレイクゾーンからフィールドに出す、という形にアレンジされています。

いろいろなコンボが考えられそうなこのカード、新たなデッキタイプを誕生させてくれるかもしれません。

これで、Chapter Ⅷのプレビューはすべて終了となります。週末のプレリリースパーティーで実物を手にとってお楽しみいただければ幸いです。

ニコニコ生放送での『ChapterⅧ』プレビューのお知らせ

今、開発のメンバーによって毎週木曜日にプレイの様子などを生放送で行なっています。そして、12月6日の18:45よりニコニコ生放送で『ChapterⅧ』の追加レビューを放送する予定です。

この生放送で初めて公開されるカードもありますので、時間がありましたらぜひご鑑賞ください。

発売まで随時更新していきますので、次回のプレビューをご期待ください。