第10回 FFTCG:店舗予選大会考察2-デッキタイプ別分析
店舗予選大会の考察の2回目となる今回は、属性別デッキタイプを分析していきたいと思います。
以下が店舗予選で勝ち抜き、エリア予選の参加権を得た主なデッキタイプの分布となります。そこから、上位6デッキタイプ+αについて、さらにどのようなコンセプトを組み込んでいるのかサンプルデッキを交えて見ていきたいと思います。
●店舗予選通過者デッキタイプ分布(7/7日までの統計、15位まで)
1位:風雷 64
2位:火風 25
3位:火雷 23
4位:雷水 22
5位:土雷 18
6位:火単 15
7位:風土 10
8位:雷単 8
9位:水単 8
10位:土単 8
11位:風単 8
12位:氷雷 8
13位:火水 7
14位:火土 6
15位:火氷 6
その他:3属性以上 62
■1位 『風雷』
7/4 オーガ池袋
フォワード 24
バックアップ 17
召喚獣 9
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■1位 『風雷』

店舗予選突破者1位の使用率、そして、エリア大会、全国大会本選においても本命デッキと考えられるのが風雷デッキです。
【1-060S】ジタンを筆頭とした風の優秀なフォワードと【1-103R】オーディンといったフォワードをブレイクする召喚獣の組み合わせによって、フィールドを制していくことを得意としている組み合わせです。【1-051U】アレキサンダーと合わせて、単体ならば、ほとんどのフォワードをブレイクできるのが特徴で、対応力の高さが人気の原動力となっています。
また、第2弾で加わった【2-045S】リノアによって攻守の選択肢が増え、【2-068S】カインによって、【1-060S】ジタンのブロッカーを排除しながら戦力をフィールドに加えることが可能になっています。【1-072C】弓使いと闇属性の【1-162S】セフィロスによってバックアップに対処もしていけるので、スキの少ないデッキと言っていいでしょう。
ただ、ブレイクによってでしかフォワードに対処できないために、【2-060S】プリッシュなどのある程度ブレイクに耐性があるフォワードに対して苦戦を強いられることや、数で押してくる相手に対して、効率的にさばけるカードが少ないのが弱点にあげられます。そこの部分をどう突いていくかが、風雷攻略のカギになるでしょう。
■2位 『火風』
6/15 カードショップりみ研
フォワード 24
バックアップ 17
召喚獣 9
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■2位 『火風』

2番手、対抗として位置しているのは火風デッキです。パートナーを雷属性から火属性に変えたことで、ダメージを主体に相手のフォワードに対処していくことになります。
【1-019U】ブリュンヒルデや【2-001U】アーヴァインなどが基準になるため、パワーが7000以下のフォワードに対しては効率的に機能しますが、パワーが高い、特に4コスト8000といったフォワードを有効にブレイクできる手段にとぼしいため、雷に比べて、フォワードの除去性能という点では劣ります。
ただ、【1-015S】バハムートはコストとして重いものの、ゲームを決定づける切り札として機能するだけでなく、ゲームから除外させるために、【1-160R】皇帝などのブレイクゾーンに置かれたときに発動するオートアビリティも封じることができるので火属性を選ぶ利点の一つと言えるでしょう。
そして、火属性、最大の利点は【1-003C】赤魔道師によるブロック抑制です。強力なフォワードも簡単に無効化してしまう【1-003C】赤魔道師によって、攻勢に回ったときの強さは風雷の追随を許しません。小型のフォワードに対して強い【1-018R】フリオニールや、【2-006U】サッズと【1-014U】ドッジのコンビネーションを使うことによって、特定のデッキに対しての強みを発揮できるのもこの組み合わせの特徴と言えるでしょう。
■3位 『火雷』
6/15 カードショップりみ研
フォワード 22
バックアップ 16
召喚獣 12
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■3位 『火雷』

火雷の組み合わせは攻撃に特化した組み合わせです。風属性のように安定したフォワードを使わず、ヘイストを主体としたフォワード陣により、プレイヤーにダメージを通していき、速やかに7点のダメージを与えること狙います。
このデッキのキーとなるのは、【1-013C】ティファ、【1-122C】竜騎士、【1-117U】ライトニングといったヘイストを持ったフォワードです。これらによって、相手の目算を崩し、ダメージに特化した攻撃が可能になっています。
ブロック抑止には【1-003C】赤魔道師だけでなく、第2弾によって加わった【2-067U】イデアで5コスト以上のフォワードを防御時に無効にし、【2-073R】サイファーの能力も大きく強化します。5コスト以上のフォワードに対処しにくい属性の組み合わせなので、【2-067U】イデアによって弱点を軽減できるのはうれしい点でしょう。
コンセプトが明確であるので、このデッキに対処する場合は、余計なダメージを食らわないように、ヘイストを計算に入れておきましょう。とくに【1-117U】ライトニングはこのデッキでは、決定的な働きをするので、注意が必要になります。
■4位 『雷水』
6/8 BIGMAGIC大阪日本橋店
フォワード 20
バックアップ 19
召喚獣 11
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■4位 『雷水』

水属性と雷属性の組み合わせでカードアドバンテージを取りながら、召喚獣を主体にしてフィールドをコントロールしていくデッキです。
水雷デッキはいろいろな形を組むことが出来る組み合わせですが、今回ご紹介しているデッキは【1-146U】ユウナによって、召喚獣のコストを1減らして、デッキに多く採用されている召喚獣を効率的に使えるようにしながら、最終的には【1-133S】ティーダのスペシャルアビリティによって勝負を決めます。
【1-121R】リチャードによってブレイクされない効果を与えたり、【2-106R】ゼムスによってブロックされなくするといった要素が盛り込まれているので、より、【1-133S】ティーダに特化した形といってもいいでしょう。
水属性は【2-085R】カイナッツォや【1-139C】風水士といったフォワードによって、より、防御的にシフトできます。さらに、【2-091C】ユージュによって【1-160R】皇帝をデッキの下に置き使いやすくするなどの形や、【2-083R】アグリアス+【1-129U】オヴェリアなどに【1-157R】ガーランドなどを加えた、ジョブの騎士に特化した形も存在します。
柔軟性のある構築が可能な属性であるので、戦うフィールドに応じて構成を変えていけるというのがこの属性の利点となるでしょう。
■5位 『土雷』
6/5 カードショップ宝島末広店
フォワード 21
バックアップ 19
召喚獣 10
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■5位 『土雷』

土雷デッキは、【1-090S】シャントットという環境随一の全体除去を使って、フィールドをコントロールした後、強力なフォワードでフィールドを席巻するタイプのデッキです。
このデッキでは、【1-090S】シャントットと【1-103R】オーディンなどの召喚獣によって、相手のフォワードに対処し、【2-060S】プリッシュによってフィールドの主導権を握ります。
【2-060S】プリッシュは手札に1枚の【2-060S】プリッシュがあればブレイクに対して耐性を持ちます。ただ、デッキには3枚の【2-060S】プリッシュしか入らないため、【1-110C】賢者や【2-078U】フースーヤなどによって、ブレイクゾーンの【2-060S】プリッシュを手札に戻していくことで、その特性を最大限に生かすことが重要になります。
また、土属性の【1-080C】陰陽士によってバックアップをブレイクゾーンに置けるため、バックアップが5枚フィールドにいてしまっても問題なく、また、【1-090S】シャントットなどを何回も使うことも可能になります。
覚えておきたい点として、【1-080C】陰陽士と【2-078U】フースーヤと【2-060S】プリッシュがフィールドに居るときに【2-060S】プリッシュがブレイクされたとして、手札にプリッシュがなくとも、【2-060S】プリッシュのオートアビリティに割り込んで【1-080C】陰陽士で【2-078U】フースーヤをブレイクゾーンに置き、ブレイクゾーンの【2-060S】プリッシュを手札に戻して、その【2-060S】プリッシュをフィールドの出すことも出来ます。
土雷ではギミックの一つとして使われることがあるので、注意しておくといいでしょう。
■6位 『火単』
6/5 カードショップ宝島末広店
フォワード 23
バックアップ 18
召喚獣 9
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■6位 『火単』

第2弾が加わり単属性でもデッキが組める十分なカードがそろってきたことにより、単属性デッキも大きく強化されました、その中でもっとも使用されているのが火単です。
単属性にする最大のメリットは、属性の偏りによる事故がなくなるのと、1コストのバックアップを積極的に採用できるという点でしょう。1コストのバックアップは先に他の同属性のバックアップを置いておき、そこから生み出したCPでフィールドに出さないと効率良く使えるわけではないのですが、単属性ならばその恩恵を受けられることは多くなります。
火単がほかの属性単に比べて優れているのは、低コストから高コストまで優秀なフォワードがそろっている点が挙げられます。【1-013C】ティファ、【1-023R】レッドXIII、【2-016R】ルビカンテとコスト順にそろっており、【2-004C】ガドーなどによって序盤から展開して押していくことも出来ます。
【1-003C】赤魔道師によって押すことも出来ますし、【1-008U】サッズによって盤面をコントロールすることも可能です。バックアップが全て火属性であるので、【1-003C】赤魔道師や【1-016U】ひなチョコボなどのCPも非常に使いやすいと言えるでしょう。
ただ、単属性ということは、その属性の弱点も大きく出ます。【1-141R】ミンウや【2-093U】リヴァイアサンといったカードが致命的になることもしばしばあるので、その辺をカバーしていくか、割り切っていくかどうかというのは重要になるかもしれません、対策する側はそういったカードを組む込めるかどうかで勝敗に影響があるのではないでしょうか。
■注目 『3属性以上』
7/2 コレクターショップまにまに
フォワード 20
バックアップ 18
召喚獣 12
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■注目 『3属性以上』

3属性以上の組み合わせには細かく分けると多くのパターンが存在しますが、代表的なのは土属性を中心としたデッキです。土属性はほかの属性のCPを生み出せるバックアップを持っており、3属性以上のデッキを組む際に中心となることができます。
もっとも多く使われるのは、土雷風の3属性の組み合わせになります。風雷、土雷の「いいとこ取り」といってもいいかもしれません、よりフィールドをコントロールする力を高めています。
この組み合わせは【1-162S】セフィロス、【1-097U】ヘカトンケイル、【1-072C】弓使いというようにバックアップをブレイクできるカードを豊富に持つことができるため、基本的には相手とバックアップ差を付けて長期戦に持ち込み、そのアドバンテージ差で勝利するというのが基本コンセプトになるでしょう。
【1-081R】ガイや【2-060S】プリッシュといった攻守に強いフォワードを使い、相手の【1-060S】ジタンは【1-060S】ジタンで止める。このデッキでは採用されていませんが、その際に一方的に打ち勝つために、【1-089C】ゴーレムが採用されているケースも多いので、土属性+【1-060S】ジタンといったデッキと対戦した場合は注意したほうがいいでしょう。
【1-080C】陰陽士によるバックアップの循環なども含めて、土雷をベースに風を足した形と言ってもいいかもしれず、包括的に土雷系として含めるならば、土雷系のデッキは風雷に次いで多い勢力となります。
また、ほかにも【2-105S】ゴルベーザなどを使ったデッキもあり、属性が増えることで多様性に富んだ構築が可能と言えるでしょう。何をされるか分からないといった恐怖も一つの利点と言えるかもしれませんね。
デッキタイプ別紹介は以上になります。エリア大会、全国大会へ向けての参考にしてみてはどうでしょうか。