第9回 FFTCG:店舗予選大会考察1

8月27日の第1回全国大会へ向けて、各地で店舗予選大会が行われました。ここから、さらに各エリア予選大会が行われ、上位入賞者に全国大会への参加権が与えられます。
これから本格的に始まるエリア予選ですが、何回でも挑戦可能な店舗予選に比べて、1回しか挑戦できないエリア予選から全国大会への道は険しいものと言っていいでしょう。そこで、今回から2回に分けて店舗予選の通過デッキの傾向などを、サンプルデッキも交えて、分析していきますので、エリア予選へ向けての調整の参考にしていただければと思います。

では、今回は店舗予選を通過したデッキから使われたカードの使用枚数、各属性の要注意カードを紹介していきます。

以下が7月7日までに届いた、311デッキから抽出した属性ごとのカードの使用枚数になります。

■属性ごとのカードの使用枚数

火属性
氷属性
風属性
光属性
土属性
雷属性
水属性
土属性

■火属性

火属性では、【1-003C】赤魔道師が基本的な2コストのバックアップとして、もっとも使われているカードとなっています、赤魔道師に関しては火属性の基盤となるカードですので、この位置は揺るがず、対戦する側も、明確に意識する必要があるカードです。

☆要注意カード

5位 【2-001U】アーヴァイン

3コストなため、1ターン目にバックアップを1枚置き、次のターンにフィールドに出すという流れが強力なバックアップです。逆に言えば、火属性相手にはこのバックアップを有効に使われてしまわないように工夫しましょう。とくに、前述した状況で6,000のフォワードを出してしまうと、展開を削がれながらアドバンテージを持ってかれてしまうので注意が必要です。

8位【1-015S】バハムート

火属性の切り札と言える存在です。高コストなために3枚入るかどうかはデッキ次第になりますが、1~2枚採用されていることが多い召喚獣です。5コスト、パワー9000などのフォワードを2体ブレイクされてしまうと致命傷になってしまうので、相手がバックアップを多く並べている状態では、出来る限りそういった状況を作らないようにするのがベターでしょう。

■土属性

土属性のカードでトップは召喚獣の【1-097U】ヘカトンケイルになっています。ヘカトンケイルはバックアップをブレイクできる希少な召喚獣であり、【1-003C】赤魔道師や【1-069R】マリアと言った戦局を決定付けるバックアップに対処することが可能です。また、単純にバックアップで差を付けて長期戦を有利にすることもできるので、土属性のデッキはコントロール向けにチューンされることも多いでしょう。

☆要注意カード

2位【1-090S】シャントット

問答無用でフォワードをフィールドから除外してしまう【1-090S】シャントットは土属性を選ぶ理由になるカードの一つです。土属性のデッキならば、ほとんどのデッキが使っていると考えていいので、相手が十分にフォワードを出しているときは、相手の被害も大きいのでそこまで気にする必要はありませんが。優勢のときはとくにフォワードを出しすぎないように注意しましょう。

6位【2-058R】スカルミリョーネ

忘れたころに【2-058R】スカルミリョーネ。というように、忘れていると大きな被害を負ってしまうことがあります。【1-060S】ジタンや【1-039U】スノウ、【2-013C】パロムなどの小型のフォワード対策として使われることが多く、また、予想外のところから、ダメージを稼いでくれるフォワードでしょう。ただ、パワーは小さいので意識していれば、そう大きなダメージは受けないはずです

■氷属性

属性の使用率では一番低くなってしまっている氷属性ですが、召喚獣を中心としたコントロール型のデッキに取っては天敵となる【1-042R】ティナなど、3コストのフォワードを中心に優秀なカードは存在します。それらを倒せる【2-001U】アーヴァインや【1-112U】シーモアなどに対しての対抗策やプレイングがキーになってくる属性です。

☆要注意カード

5位【1-037U】ジル・ナバート

バックアップとしては地味な部類に入りますが、明確にアンチ火属性としての役割を果たします。とくに【2-001U】アーヴァインを封じられるのが大きく、【1-008U】サッズなども含め、こちらの主力をダメージから守ってくれるため、ある程度安心して展開できるでしょう。火属性を使う場合はバックアップをブレイクできないとジル・ナバートに苦戦するかもしれません。

7位【1-041U】セラ

【1-039U】スノウと【1-041U】セラが組み合わせて戦うというのは氷属性の定番のパターンです。また、バックアップの展開において、1コストのバックアップというのは大きな意味を持っています。1コストで強力なバックアップになりうる【1-041U】セラが居ることでデッキの展開力を高め、【1-039U】スノウによる攻勢を維持してくれるでしょう。

■雷属性

現状で1番人気の雷属性。上位の多くのカードは、雷の特性である、フォワードをブレイクできるカードや基盤となるバックアップで占められています。【1-103R】オーディン、【1-112U】シーモアなどは、今の環境では避けては通れない道と言えるでしょう。反面、軽いフォワードは癖が強いものが多く、これだというものは存在していません。

☆要注意カード

7位【1-117U】ライトニング

【1-117U】ライトニングと【1-116S】ライトニング、どちらも雷属性のフォワードとしてはもっとも使われているカードです。速攻型ならば、【1-117U】ライトニングを、コントロール主体の中速型ならば、【1-116S】ライトニングといった形で使い分けされることが多いでしょう。ただ、【1-117U】ライトニングの方が多く使われているので、1体のフォワードを防御用に残してアタックといった行為は雷属性相手には危険と言えるかもしれません。

10位【2-068S】カイン

カインのフィールドに出たときのアビリティは【1-060S】ジタンを止める相手をブレイクできるため、雷風といった組み合わせでよく使われます。【2-068S】カインなど、除去+フォワードといった組み合わせはフィールドにおける優劣を一気に返してくるので、予想される場合は、【2-068S】カインを出されたターンに多くのダメージを食らわないように、アタックするフォワードを考えていきましょう。

■風属性

風属性は対戦相手にダメージを与える主力となる【1-060S】ジタンや、バックアップをアクティブにする能力で展開力に優れた【1-056U】オニオンナイトや【1-067R】バッツなど、10位までにフォワードを中心として多く使われる属性です。現在もっともデッキの主軸として活躍している属性と言っていいでしょう。

☆要注意カード

1位【1-051U】アレキサンダー

元々のコストが3と軽く、EXバーストを持つためにデッキに採用しやすい召喚獣です。風属性を使うに当たって一番使われているカードであるため、同時に相手にしたときはもっとも警戒すべきカードになります。安定して使える【1-103R】オーディンと汎用性という点では劣りますが、使えたときのリターンの大きさと【2-009S】ティファといった優秀なフォワードをブレイクできる点からも使われていないことはほとんどないでしょう。風属性相手は5コスト以上のフォワードの方が対処しやすいと考えておいていいでしょう。

8位【2-045S】リノア

3コストのフォワードの中でもっとも使いやすいフォワードとしての評価の高い【2-045S】リノア。3コストということで、【1-060S】ジタンを止めることができるというだけでなく、高い守りの能力が特徴的です。ブレイクでしかフォワードを除去することができない場合、【2-045S】リノア以外全てダル状態でも、【2-045S】リノアがアクティブ状態なら、【2-045S】リノアをブレイクしなければいけないので、非常に厄介です。エリア大会では使用率は上がると考えられるので、【2-092S】ユウナや【1-145R】ユウナ、【1-117U】ライトニングなどの対策を講じてもいいかもしれません。

■水属性

トリッキーな動きをする水属性。直接的なダメージやブレイクする能力が苦手な反面、手札に返す能力やドロー能力に長けます。【1-137C】バイキングや【1-138C】風水士など、一般兵のフォワードが上位に来ているのも水属性の特徴でしょう、カードを引くことが付随したこれらのフォワードによって、息切れすることなく、フィールドにフォワードを展開することがデッキとして現れる特徴のひとつになります。

2位【2-090C】魔界幻士

第2弾で加わったバックアップの中でも、【1-103R】オーディンと【1-051U】アレキサンダーの両方に対処できるために水属性の基本といっていい存在になっています。とくに【1-133S】ティーダを中心としたデッキの場合、【1-103R】オーディンを封じられるのは重要といっていいでしょう。相手にした場合、受動的なカードであり、常にアクティブ状態にしておくということは案外難しいので、隙を見せたときに召喚獣を忘れずに召喚していきましょう。

8位【2-085R】カイナッツォ

防御的なフォワードの中で一番の収穫がこの【2-085R】カイナッツォです。フォワードとの戦いにおいては、完璧な壁となってくれるので、相手のもっとも強いフォワードを止めることもできます。2コストと軽いため、デッキにも組み込みやすいと言えるでしょう。召喚獣やアビリティでの対処が基本ですが、【1-140C】フェアリーや【2-033R】アスラ、【2-056C】黒魔道師が持つアビリティでアクティブ状態にしてダメージを与えることでも対処可能なので、意識して組み込んでみるのもありでしょう。

■光&闇属性

基本的に光と闇属性はデッキにあわせて選ぶことになりますが、不動の1位は【1-162S】セフィロスとなっています。バックアップをブレイクできない属性はもちろん、【1-069R】マリアといった高コストで強力なバックアップに対して圧倒的な力を発揮します。要注目カードとしてほかのフォワードを取り上げていきましょう。

☆要注目カード

光1位【2-099S】セシル

【2-099S】セシルのフィールドアビリティによって、回りのフォワードを強化することができます。ブレイブも持つために、並べて攻めるデッキではチームアタックを駆使して攻めることで、攻守に渡って隙の少ない動きをすることが可能です。ただ、【2-099S】セシル本人自身はブロックに必ず参加しなくてはいけません。こちらにパワーの大きなフォワードが居れば問題ありませんが、そうでない場合は出された返しのターンで、こちらもチームアタックで【2-099S】セシルをブレイクしてしまうといいでしょう。

闇2位【2-104R】皇帝

相手のアクションアビリティとスペシャルアビリティを封じてしまう皇帝のフィールドアビリティは想像以上に効果を発揮します。【1-003C】赤魔道師はもちろん、【2-090C】魔界幻士、【1-072C】弓使いなど、基本的によく使われるバックアップはアクションアビリティを持っています。【1-153S】クラウドのスペシャルアビリティも使えず、雷属性以外は【2-104R】皇帝にはかなり苦しめられることになるかもしれません。

今回はデータから今の環境の属性の立ち位置を紹介しました。次回はデッキレシピも交えてデッキタイプ別に紹介したいと思います。